演人全開血が滾ってきたぜ!「PLAY」

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演人全開 血が滾ってきたぜ!
Reading Theater vol.4 「PLAY」
2017/9/24(日)
富山市民プラザ マルチスタジオ

演人全開血が滾ってきたぜ!さんの朗読劇公演。こちらにのとえみ、紋川あゆみが観劇に行き、その後ふたりで感想をおしゃべりしました。Dramatic Talkingの初回は、和やかかつ笑いの絶えない対談となりました。

紋川はパンツが好き


 

のと
いつももんちゃんは舞台観るときって、どういうところを観てるの?普通にお客さんとして?結構今日笑ってたよね。

紋川
笑ってました~。

のと
大体笑ってるところがパンツのくだりだったよね。

紋川
(「劇団フロンティア」が2017年3月に公演をした)『みんなの宅配便』★1のパンツの場面も大好きで笑ってました。子供と同じノリで(笑)いつ脱ぐの?って!

のと
(笑)

紋川
(笑)

のと
(今日観ていて)私がずっと気になってたのはパンツの柄、何なんだろうって。絶対、これチェックだよねって。

紋川
えっ。私もチェックだと思ってたんです、実は。

のと
派手なやつじゃなくて、きっと地味なやつに白のチェックで何か入ってるんじゃないかって。そういうところがずっと気になってた。

紋川
朗読劇だからですよね。

のと
現物が出てこないじゃない?声だけだし、想像を促すじゃない。

紋川
宮本聡美さん演じる美咲ちゃんの「見ちゃった…。」の言い方で。

のと
「見ちゃった。」に、何をどう乗せるかで、全然受け手が変わっちゃうじゃない。朗読劇は難しいし、印象が全然変わっちゃう。

 

――おっと、対談はパンツで大盛り上がり。

 

紋川「何回も観てるところ(劇団)だと、プライベートな部分が気になってくる。」


 

紋川
ドラマとか映画とか観てても、感情移入しやすい方で・・・泣きまではしないですけど。結構ストーリーを観てることが多くて。後は、「役者さん上手だな~。」とか、「私、出来ないな~。」とか。何回も観てるところだと、「あの人上手くなってるな~。」とか。「何歳かな~。」とか。プライベートな部分が気になってくるっていう。

のと
もう、役者さんにも興味持っちゃうっていう。どんどん親近感が出てくるんだね。同じ劇団を観に行くことが、県内は多くなるじゃない?

紋川
そうですね。

のと
だからいいよね。「あの人上手くなったな~。」とか。

紋川
ちょっと上から目線になっちゃった(笑)

のと
「あの人痩せたな~。」とか。

紋川
ありますね。

のと
そういうのは楽しいね。

紋川
後は、一緒に行く人が役者とも限らないので、その人と後で感想を言い合うときに、「多分、ここに注目するんだろうな~。」とか。「小道具、ここが凝ってるな~。」とか。「もっと汚した方が良いって、観に行く仲間が言いそうだな~。」とか。

のと
意外とそういう鋭い目線を持っていそうな人と行くとさ、ハッとさせられる。「そんなとこ、全然観てなかった。」とか。「それよりも、服の柄がすごい気になってた。」とか。

紋川
(笑)

のと
(笑)

紋川
服の柄(笑)

のと
「なんであの柄なんだろう~。」とかさ。

 

――対談と銘打ったけれども、案外、他愛もない話が続きます。

 

のと 「どこから観るか、とか、どこを中心にして観るかって、すごく個性が出るなと。」


 

 

のと
観終わった後、どういうところからいつも話す?ここが面白かったね~とかって感じ?

紋川
自分が聞き役に回ることが多くて、「どうだった?」って言い出す。なので、今、のとえみさんから先に感想を聞かれたのが、新鮮ですね。どの切り口から行こうかな。

のと
どこから観るか、とか、どこを中心にして観るかって、すごく個性が出るなと思ってて。私、前に血が滾(で主宰)の宇野津達也さんと喋ったときに、「宇野津さんは色んな立ち位置じゃないですか。演出家であり、脚本家であり、そして演者じゃないですか。」って。それで「どういうところを観るんですか?どういう立場で観るんですか?」みたいな話をしてて。

紋川
うんうん。

のと
(それに対して宇野津さんが)いや、普通に役者として観るし、演出家としても観るし、脚本家だから構成みたいなものも観てるときがあって、始まってから何分と何分が大事みたいな。それでこの劇団はうまいこと展開を変えてきたな、とか。そういうこともフッと目に留まったりはするけど、普通に観ますよ~って。観ようって感じでは観てない、って感じのことを言ってて。そっか、色んな視点がある人は観てるときも忙しいなって。

紋川
本当ですね。

のと
だから、その立場とか自分が何をやっているかでも違うんだろうなって。そう思うと、もんちゃんはお客さんとして観るのもあるだろうし、役者として一瞬見えてしまうこともあるだろうし。人によって、そういうスタートが違うっていうのは面白いなって。

 

――立場によって観方が違う。みなさんはどんな立場で観ていますか?

 

のと 「トータルで何か世界観を守ろうとしてるのを見るとすごくグッとくる」

紋川 「作品への愛情をすごく感じます」


 

紋川
それこそ、のとえみさんは制作の立場から、「こういうチラシにしてきたんだな。」とか「こういう告知方法」とか、公演にいく前段階から結構見てるんじゃないんですか?

のと
(演劇から外れるけど)私、同じ作家さんの小説が好きで、〝作家買い〟するんだけど。その人が書いてる『A』っていう作品に出てたキャラクターが『B』っていう作品を読んだときにちょっとだけ出てくるとか。★2

紋川
そういうのありますよね!マンガとかでも。

のと
リンクしてるのが大好きで。だからその関連性があることがすごく好きで、東京の劇団さんのチラシとかを見てたときに、とある劇団さんが、チラシと当日行ったらもらえるパンフレットとリンクしてて…。

のと
チラシが折りたたみだったのかな、で、パンフレットがそれよりも(長さが)大きくて、チラシを帯みたいにして巻くと、ひとつの何かになる、みたいな。そういうのをされてたところがあって。★3 それは実際に観には行けなくて後で制作秘話みたいなので見たんだけど。あぁ、すごいなぁって思って。こういうコンセプトで全部色んなチケットとか色んなものをトータルでプロデュースして、ひとつのイメージだとかそういうものにしてるっていうのがすごいなーみたいな。

紋川
作品への愛情をすごく感じますよね。

のと
感じる。そういうのをされるとグッとくる。一番最初にそういうことに気がついたのは、多分キャラメルボックス★4 さん。キャラメルボックスのアンケートって、いつもすごく楽しい雰囲気のアンケート用紙なんだけど。例えば、「この作品を観て、この作品にあなたなりのキャッチコピーをつけてみてください。」って書いてあったりとか。「☆何個ですか。」とか。そういうのがちょこっと入ってたりとかして。

のと
「あぁ、アンケートってこういう風に楽しくしていいんだなぁ。」って思って。アンケートってどうしても真面目なイメージになって、ただ紙に何か列挙されてる、みたいな感じにずっと思ってたんだけど。トータルで何か世界観を守ろうとしてるのを見るとすごくグッとくるので、自分で作るときはそういうのを気にしたりとかしてるし、人のを観に行ったときにこだわってるとすごい良いなぁって。本当に好きな人たちが作ってるんだなぁって勝手に思って好感度上げてる。

 

――チラシやチケット、パンフレットは細部まで観察してみては?

 

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★1…劇団フロンティアで上演された「みんなの宅配便」(作・小沢道成)。劇中で主人公桐子のアパートにやってきた、宅配便のお兄さん佐竹が、桐子に追い詰められて、押し入れのパンツをかぶるというシーンがある。最後の最後までかぶったままで、非常に気になるシチュエーションであった。

★2…余談だが、辻村深月先生の小説にはリンクしている登場人物が多いので、のとえみは大好きである。漫画では、天野こずえ先生の作品にもリンクがあり、こちらものとえみは大好きである。

★3…カスガイの『バイト』という作品のパンフレットがこれである。Ustreamで玉置玲央さんが配信をしておられた際、裏話を聴いた(ような気がする)時に、そこまで凝ったものをプロデュースするという意識に感銘を受けた記憶がある。(検索したら画像が出てきますので興味があるかたはどうぞ)

★4…演劇集団キャラメルボックス。演劇人で知らない人はいない(と思う)くらい有名な劇団。東京池袋サンシャイン劇場を中心に、最近では地方公演も積極的。近県では新潟公演が一番近いと思われるが、できることならばサンシャイン劇場で1度は観てほしい。また、クリスマスの公演日には劇団員がキャラメルを客席に配って回るというファンサービスがある。のとえみも過去に1度クリスマスに観に行ったことがある。


対談写真:能登智之

対談編集:紋川あゆみ
補足解説:のとえみ